idea factory from newspaper 2003 10 1

円高(high value of the yen)
 円高について、悲観的な意見がありますね。
やはり、急速な円高、つまりドルの急落は、避けるべきです。
 ところで、将来的な視点で、円高を考えると、どうなるか。
a円が強くなること。
b外国とは違い、日本は技術立国なので、
 円高を克服して、さらに産業が進展する。
c日本は、輸出大国ですが、
 同時に輸入大国でもあります。
 世界中から、強い円で、いろいろなモノを買えます。
dこれから、日本は景気回復していく。
こういう点を考えていくと、
将来的には、円が、実質的に、世界の基軸通貨となっていくでしょう。

 しかし、ドルの急落には困りましたね。
日本から、アメリカの株に投資する場合に、ドル安は困ります。
 たとえば、株価が1ドルのアメリカ企業があったとします。
この場合に、株価が1ドルから5%上昇しても、
為替レートが、1ドル120円から、1ドル110円になると、
円に換算すると、損をしています。
 円の先高観が強い場合、
アメリカの株を「損切り」していくのでしょうか。
もう一段のドル安進行は、アメリカの株に対して、大きな売り材料になります。

先送り?(advance shipment?)
「先送り型の企業再建は許さない」
こういうのを、
「天を仰ぎて唾す」というのでしょうか。
「先送り型の政府系企業の再建は許さない」

 あまりに、政府系企業の、つまり、公的企業の先送り型の再建が多い。
民間企業に、正しい再建を指示するならば、
まず、政府が先に、自らの公的企業の正しい再建をすべきである。
 産業再生機構の対象は、民間企業だけでなくて、
不良債権化した政府系企業も対象とすべきである。